生保の商品をズバリ研究!
生命保険会社を選ぶポイントは? 破綻したらどうなるの?
1)生命保険会社は金融庁の監督の下、免許制で行われる事業です。国内で生命保険事業を行うすべての生命保険会社が
「保険契約者保護機構」に参加していますので、万が一生命保険会社が破綻した場合、この保護機構によって、
保険契約者の権利が保護されるのはどの会社も同じです。
実際に破綻した場合は、他の生命保険会社が保険契約を引き受けて存続したり、保護機構が承継会社を発足して契約を存続します。
他社が引き受ける場合、契約の条件が全く同じになるか改訂されるかはケースバイケースですが、
契約時よりも条件が良くなることはほとんどありません。
保護機構が承継会社に当てる責任準備金は元90%となっており、
契約者にとって生命保険会社が破綻することはやはり望ましいことではありません。
生命保険会社を選ぶ際、保険の条件ばかりでなく、安定的に存続可能な会社であることは最低条件といえるでしょう。
インターネット等でも生命保険会社の信頼度については紹介されていますので、
募集人の口からその会社の状況を聞くだけではなく自分自身もある程度情報収集してその会社の安定性をはかっておきましょう。
2)外資と日本企業の違いは?
前述の通り国内で生命保険事業を行える企業は金融庁の許可が必要になりますので、この点については外資、
日本企業の違いはありません。しかし商品構成の傾向として、外資が貯蓄性重視の終身系商品をメインに構成している一方、
日本企業は定期系をメインに月々の保険料を抑えて保証額を厚くする傾向にあるといえます。
また、ガン保険、医療保険などの開発は外資の方が早く、これに追随する形に日本企業が新商品を新しく用意するということが
年々行われています。保険料に関していうと、外資の方がおおむね安価な傾向にありますが、
これは外資の商品は無配当であったり、日本企業の商品より予定利率が大きいために価格自体を安くできることが原因しています。
どちらがいいと言えば一長一短ですが、それぞれの傾向を踏まえて、自分がどちらのパターンの保険を選ぶべきかで
考えてみると良いでしょう。
3)募集人からか買うか、通販で手軽にかうか?
保険の販売方法は多様化し、どの保険会社も様々な販売チャンネルを持つようになりました。
旧来の保険のおばちゃんスタイルももちろん健在。また専属や乗り合い代理店による販売も増えてきています。
そして今、手軽で加入しやすいインターネットや電話による通販も伸びてきています。
とりあえず安価でスタンダードなものを選びたいというなら通販もアリです。
しかし商品構成が同じなら、実は募集人から契約しても価格は全く変わりません。
しかも特約の組み合わせなど、保険バリエーションはもちろん募集人との契約の方が幅広く対応してもらえます。
ちょっとでも自分でカスタマイズしたいのなら、同じ生命保険会社でも募集人から契約する方がおすすめです。
4)生保キーワード辞典
【責任準備金】
責任準備金とは保険会社が将来保険金などを支払うために保険料の中から積み立てるものをいいます。
責任準備金は預貯金などとは違い契約者全員の共同の準備財産と考えられます。
※ 上記の保険契約者保護機構が生保会社破綻時に用意する責任準備金が90%ということは、
破綻した保険会社の被保険者が死亡した場合、支払われる死亡保険金も90%ということになります。
【予定利率】
保険会社は保険料の一部を将来の保険金支払いのために積み立てていますが、これを契約者の有利になるように運用します。
保険料はこの運用によって生まれる利益を想定して一定の割合であらかじめ割り引かれています。
このとき使用する利率が予定利率といいます。
※運用実績の大きい外資系の保険会社は概ねこの予定利率が大きく、日本企業は低金利などで運用益があまり出ていないため、
利率が小さくなっています。この予定利率のため、近似の条件の保険の場合、外資の方が割安になる場合が多くなっています。
保険にはどんな種類があるの?
皆さんもよく知っている、保険の種類を紹介しましょう。
1)【定期保険】 いわゆる「掛け捨て」と呼ばれているのがこの保険です。その名の通り10年、15年、20年など期間を定めて万が一の場合の保障を行います。保険によって配当金の有無はありますが、特則などがなければ満期になっても保険金の戻りは「無し」もしくは、「ごくわずか」です。保障を大きくして保険料を安くしたいときに有効な保険です。
2)【終身保険】 定期に対して生涯保障が続くのが終身保険です。つまり期限が切れることなく死亡時に必ず保険金受取人は死亡保険金を受け取ることができます。払い込んだ保険料は死亡保険金として戻ってくるか、途中解約で解約返戻金として戻ってくるかのどちらかになります。当然月々の保険料は定期と較べて高くなります。
3)【養老保険】 定期保険や終身保険が死亡保険であるのに対し、こちらは生存保険というカテゴリーになります。終身保険と同様に貯蓄性の高い保険ですが、満期時に生存保険金が受け取れる保険です。銀行金利よりも高い保険の予定利率を利用して貯蓄を行うことが目的。死亡保険から見た保険料は終身保険よりさらに高くなります。
4)【医療保険】 死亡時ではなく、疾病や傷害に向けた保障を行う保険です。定期保険や終身保険の特約として医療保険を付けることもできますがこちらは独立型。保険金額は入院時や通院時、手術を受けたときなど契約の条件によって支払われます。ガン保険や6大疾病といった、一部の病気に特化した保険もあります。
その他年金保険や、こども保険、外貨建てなど、保険会社によって様々な特徴のある保険がラインナップされています。しかし基本となるのはこの4つ。これを踏まえていれば、ライフコンサルタントとの話もずいぶんわかりやすくなるはずです。
「私がほしいのは死亡保障なので、終身や養老は関係ない」とは考えないでください。現在の保険会社の商品群を見ると、特に国内の保険会社は、あらかじめ様々な保険の機能を備えたセットでの販売をメインに行っています。
もっともスタンダードなのが定期保険と終身保険とのセット。つまり、死亡保障を行いながら、貯蓄性のある終身保険もセットしておこうというものです。そしてこの商品は次項以降でも詳しく解説しますが誤解すると落とし穴もありますので注意が必要です。
また定期や終身の死亡保険には医療特約が含まれているのがすでに一般的です。保険の内容によって、医療を特約で扱う場合と独立した医療保険で加入する場合とで条件が変わってきますので、ここもライフコンサルタントへの質問のしどころ。条件の差異をしっかり検討しながら保険を設計していきましょう。
【生保キーワード辞典】
・特約
その保険のメインとなる「主契約」に対してオプションとなる契約を特約といいます。
定期保険特約付き終身保険の場合、終身保険を主契約に定期保険をオプションでついているという意味です。
また、保険だけでなく主契約に適用するルールと考えることもでき、生前給付特約(リビングニーズ特約)などものその例です。
定期特約付き終身保険
保険の種類が理解していただけたら続いて商品に入っていきましょう。
まず、最初にご紹介するのは、定期付き終身保険です。
終身保険の貯蓄性と、定期保険の保証額の高さを併せ持った保険で、これ一つを詳しく知ることができれば、
終身保険と定期保険のそれぞれの特性も理解することができます。最初に研究するにはまさにもってこいの商品です。
モデルケースとしたのは3000万円の定期保険と終身保険500万円のセットです。
この場合死亡と高度障害に対する保障が二段階になっていることがわかります。
定期保険は払い込み期間満了まで更新可能。定期の保険期間中は終身保険と合わせて3500万円の死亡・高度障害の保障がありますが、
定期終了後は終身保険の500万円のみが死亡保障となります。
この商品でポイントとなるのはまず定期の更新についてです。
上図の通り定期保険には10年ごとに自動更新されるものと、期間を定めてその間更新せずに保障を続けるタイプの二つのパターンがあります。
これは単独の定期保険にもいえることですが、定期保険の保険料は自動更新時に大きく変わってくることをまず承知している必要があります。
自動更新する定期保険は保険会社によって様々な更新期間が設定されていますが、基本は10年。
自動更新の契約なら、告知や診査は不要で更新できますが、更新後の保険料は、被保険者の年齢によって変わります。
加入時が30歳だったとして、3000万円の定期部分の保険料が5940円だった場合、40歳更新時には9100円まで上昇します。
さらに50代では1万7400円となります。たった10年で定期部分の保険料は1.5倍以上になってしまうのです。
経済が右肩上がりの時代なら、「10年後なら、収入も増えているはず」と、この定期部分の更新について深く考えずに契約した人も、
更新を目の前にすると、驚くほど上昇してしまう保険料に、同条件の更新をためらうことになってしまったりしています。
この更新を回避する方法として定期部分を終身保険の払い込み期間と合わせて60歳まで更新のない定期保険として設定することもできます。それが上図右の図のパターンです。もちろん最初の10年の保険料は10年定期より高くなりますが、そうすると加入時から払い込み完了の60歳まで保険料は同じ。
同じく30歳で加入したとして9590円の定期部分の保険料となりました。
ちなみに30歳加入で60歳払込の終身保険の保険料は1万700円。定期部分と合わせて、2万290円が60歳までの保険料となります。
年齢別に見た定期保険料(加入時)の推移です。更新時の保険料の上がり方も基本的に同じですので参考にしてください。初期の負担は大きくなりますが60歳満期で定期保険も設定した方がトータルでの支払い額は抑えられる結果になります。
最近の保険はどの会社のものでもカスタマイズの自由度が増していますので、様々な特約や、
保障金額の設定も調整が可能です。いざという時のために死亡・高度障害の保障は手厚くしておきたい。
しかし老後のための貯蓄性も付加しておきたいという人にはぴったりの組み合わせです。
さらに終身保険部分の紹介をしておくと、保険会社の予定利率の設定で変わってきますが、
払込完了の60歳時には解約返戻率も80~90%以上100%近くになっている場合がほとんどで、
また利率が変わる市場連動型の終身保険の場合なら、65歳時で死亡保険金と同額の500万円以上を解約返戻金として受け取れる
可能性も出てきます。
貯蓄性の高い終身保険ならではの魅力ですね。もちろん遺族への補償を重視するなら、解約せずにそのまま死亡保障としてとっておけば
利率が低くとも間違いなく500万円の死亡保険金が保険金受取人に渡るかたちになります。
養老保険
定期保険や終身保険が死亡保険であることはこれまでに解説してきましたが、
保険には満期時に生存していることを前提に保険金が支払われる生存保険があります。
その代表的なものがこの養老保険です。養老保険のスタイルは定期保険や終身保険よりもさらにシンプル。
例えば500万円の保険金の養老保険ならば、加入後、保険期間内に万一死亡すると500万円の死亡保険が支払われます。また、満期まで生存した場合も500万円の満期保険金が受け取れます。死亡しても生存しても保険金が支払われますので、保険料のロスは全くありません。
保険会社によって予定利率が違いますのであくまで参考ですが、例として30歳の方が500万円の養老保険に加入した場合の
保険料をご紹介しましょう。
60歳満期、月払いで設定すると月額保険料は1万2485円という数字が出てきます。
そして60歳払込時の総支払額は449万4600円。予定利率によって、満期保険金は保険料累計よりも50万円以上多くなっている計算です。
それではさらに40歳からスタートした場合どうなるかの数字も見ておきましょう。月額保険料は2万170円、
満期時の累計保険料は484万800円となり30歳からはじめるほどにはうま味がありませんが、これでもしっかり利率を稼いでいる計算です。
金利は動きますが、一度契約した保険の予定利率は動きません。養老保険や終身保険の場合、
この予定利率が銀行での預金などより上回る場合が多く、しかも下がる心配がないので貯蓄性の高い金融商品として
有効に活用されているのです。またもちろんの険期間には死亡保障がありますので本来の生命保険としての機能も考えれば、
保険料は高いですが、メリットの多い商品ということができるでしょう。
また養老保険や終身保険には、さらに利率的に有利な一時払い保険があります。
まとまった資金を5年、10年、20年と確保しておけるなら、この一時払い養老保険のメリットが大きいです。
養老保険を組む場合はこのように予定利率がポイント。
その会社の安定性もよく検討しながら、予定利率の有利な商品を探すことが大切です。
※上記保険料や保険金の金額はあくまで試算です。保険会社や特約の設定によっても変わってきますので参考値と考えてください。
生保キーワード辞典【保険料と保険金】
既に頻出になってしまっていますが、あらためて確認。「保険料」とは、契約者側が保険会社に支払うお金で、
「保険金」が保険会社から保険金受取人に支払われるお金です。書類上でもしっかりかき分けられていますので、
この二つを混同しないように注意してください、
※ イラスト挿入
【保険契約者と被保険者と保険金受取人】
保険の証券に登場するのは通常この3人です。保険契約者が保険の契約を行い、保険料の支払い義務のある人。
被保険者はその保険の対象者で、その人が死亡したり、病気や怪我などになった際に保険金が支払われます。
保険の条件となる年齢や、健康状態、職業等も被保険者で考えます。保険金受取人はその名の通り、
保険金の支払いを受ける人となります。例えばAさん自身が保険に入って奥さんを保険金受取人にした場合、
保険契約者=Aさん、被保険者=Aさん、保険金受取人=奥さんとなります。
医療保険や生存保険の場合はこの3つがすべて同一の人である場合ももちろんあります。並べてしまえば簡単なのですが、
慣れていても混乱することがありますので、この3つの立場があることをよく覚えておいてください。
【保険者】
保険契約者と被保険者、保険受取人を覚えたらついでにこの保険者という言い方も覚えておきましょう。
保険者とは契約対象となっている危険を引き受け、保険契約者から保険料を集め、
保険事故が発生した場合保険金の支払い義務を負う者で、具体的には生命保険各社を指します。
医療保険(特約型・独立型)
以前までの定期付終身保険に代わり、生命保険の主役の座につきつつあるのがこの医療保険です。
生保各社が様々な新商品を開発し、魅力を競っています。医療保険を選ぶ場合どこに着目すべきかを解説していきましょう。
医療保険はこれまで紹介した定期保険や終身保険と違い、傷害・疾病時に入院や治療を行うための保険です。
保険金受取人は被保険者自身か契約者があらかじめ設定した代理人(給付金代理請求特約を利用)となります。
保険金の支払われ方も入院費用を日額で給付する入院給付金や手術に対応した手術給付金というかたちになり、
入院給付金の日額を一口1000円として、5口、10口といったスタイルで加入します。
手術給付金はその手術の種類に応じて、入院給付金の日額(例えば10口加入ならば1万円)に定数(10、20、40など)をかけるスタイルで
保険会社ごとに決定しています。
医療保険には、定期保険や終身保険の特約として入る場合と独立した医療保険に入る場合とがありますが、
内容的には特約よりも独立型の方が充実している場合が多く、保険料も特約型と独立型での差があまりない場合もありますので、
どちらのスタイルにするべきかをライフコンサルタントとよく相談して決定してください。
また、現在では結婚せずシングルライフを送る人が男女ともに増加しています。
定期保険や終身保険などの遺族補償をメインとした保険よりも、自分が病気や怪我になってしまったときの
医療保障に重点を置いた保険を設計したいと考えている人も多く、そういった方は独立した医療保険を中心に各種特約を
付加していくスタイルの保険に加入する場合が多いようです。
医療保険の保険金(口数)を検討する場合、第一章で述べた公的医療保険制度が大きく関わってきます。
公的医療保険でカバーできる部分も多く、特に医療費が高額になってしまった場合は、高額療養費制度を使うことで、
医療費の自己負担分をかなり抑えることができます。
しかし、公的医療保険でカバーのできない、差額ベッド代や先進医療の技術料などにも備えておかなければ、安心とはいえません。
また、入院する人が働き手だった場合、休業による収入減が家計にもたらす影響も考えなければならないのです。
また医療保険を検討する際に重要なのは入院日数です。一度の入院で連続して何日間の入院給付金が支払われるかが
保険によって決められています。60日型、120日型、730日型などがあり、長くなるほど保険料は増加します。
2005年の退院患者の平均在院日数を見ると39.2日となっていますが、入院が長期に及ぶのは
ガンや脳梗塞、心臓病といった3大疾病。中でもリハビリテーションなどの治療を含め入院が長期化する傾向があり、
場合によっては2年以上もの入院となってしまうのが、脳梗塞などの脳血管疾患です。
この働き盛りの世代に起こりやすい病気に備えるには、短期入院だけを想定した医療保険では不十分だといえます。
♢先進医療特約とは 最新の医療保険で特に話題になっているのが先進医療特約です。
先進医療とは新しい医療技術の出現・患者ニーズの多様化等に対応するために、
一般の保険診療で認められている医療の水準を超えた最新の先進技術として厚生労働大臣から承認された医療行為のことです。
利率変動型終身保険
貯蓄性の高い保険として養老保険や終身保険があることを説明してきました。
保険会社は保険料の一部を運用することによって、契約者の有利になるようお金を増やしているのです。
この運用益を見込んであらかじめ保険料から割り引く利率のことを予定利率と呼ぶことも前述したとおりです。
しかし保険などの長期のスパンの金融商品の場合、契約時とは、金利や市場の動向が大きく違ってくることもあります。
保険会社が市場の動向や金利の下降によって予定していた運用益を得られないことを「逆ザヤ」といいます。
例えば予定利率3%の養老保険を販売していたのに、その満期時に保険会社の運用益が3%に達していなかったら。
逆ザヤとなった保険会社は大きな支出を迫られることになります。実際このようなことが起こって、
バブル以降破綻した生命保険会社がいくつか出たのです。
もちろん保険会社の予定利率は相応に手堅いもので、そう簡単に逆ザヤに陥ることはありません。
しかしそんな手堅い予定利率の設定も吹き飛ばしてしまうような市場の動きがあったのも事実。
それがバブルと言われた経済現象です。バブル期には保険商品の予定利率は6%のものもざらにありましが、
当然バブル以降、保険会社は予定利率を大幅に下げて保険を販売しています。
現在の保険商品の一般的な予定利率を見ると1%~1.75%と言ったところ。それでも銀行金利よりは上回っているので
貯蓄型の保険に注目が集まっているのです。
そこで保険会社は低く設定されている予定利率をより魅力的なものにするために市場に連動した利率変動型商品を開発しました。
それがここで紹介する「利率変動型終身保険」です。通常の終身保険と変額保険との違いを表にまとめてみましょう。
この保険の特徴は金利や市場動向に応じて予定利率は年ごと、あるいは月ごとに見直されますが、
契約時に設定された最低利率は保証されるかたちになります。
つまり、見直される利率が最低保障よりも高くなった場合はそれに応じて保険金額、解約返戻金が増え、
利率が最低保障よりも下がった場合は、最低保障利率が守られるので、リスクはありません。
死亡保険として支払われるまで、あるいは解約によって解約返戻金として支払われるときまで、
利率の変動は最低保障より上昇した場合のみカウントされ、下回った場合はカウントされないという契約者にとって有利な条件になって
おり、ここが変額保険と違うポイントです。実際に構成を見てみるとこんな感じです。
そしてこの利率変動型の保険は、扱う保険会社によって利率が違ってくることも注目してください。
これはそれぞれの保険会社の運用実績による違いです。
保険会社が保険料を運用する場合、安全性、収益性、換金性、公共性が高いものへの運用が義務づけられています。
最低利率の高低はその保険会社の運用の上手さも影響していますので、よく吟味して保険会社を選ぶことも必要です。
生保キーワード辞典
【逆ザヤ解消】
バブル以後、保険の新商品が次々と開発され、生保取扱者から転換を勧められたと言う方は多いのではないでしょうか。
新しい医療保険や、定期付終身保険など、魅力的な商品が紹介され、実際に転換した方もいらっしゃるはず。
布かし実はこれ、保険会社には「逆ザヤ解消」というもう一つの目的があったのです。
新しい保険は魅力的ですが、予定利率が大幅ダウンしていることに注目してください。
あなたの保険はいつの間にかずいぶん低い利率の保険に改められてしまっているかもしれませんよ。
収入保障保険、生前給付型保険
生活の変化や市場でのニーズを考えて、さまざまな保険が生保各社で開発されています。
その中から注目されている保険商品をいくつかピックアップしてみましょう。
【収入保障保険】 収入保障保険は定期保険の一種です。
通常の定期保険が被保険者の死亡時に死亡保険金が一時金として一括で支払われるのに対し、収入保障保険は保険満了時まで
年金として支払われるというところに違いがあります。
収入保障とはその名の通り、万一家族が働き手を失った場合、月々の収入を補う保険です。
保険事故から保険満了の期間年金として支払われるということは、保険金の総額は、保険期間が進むほど少なくなって行くことになります。しかし、遺族が必要とする生活資金もライフサイクルに応じて減少して行くことを考えれば、収入保障保険はとても理にかなった保険の使い方だともいえます。
また、保険満了近くになって、被保険者が死亡した際、5年間、あるいは10年間といった形で、最低保証期間を設定していれば、満了期間を超えて年金を受け取ることも可能です。
そしてもちろん収入保障保険の保険料は通常の定期保険より安価になります。第一章で述べた、公的年金を活用し、
本当に必要な月額の生活資金を割り出せば、収入保障保険を有効に活用することができます。
収入保証保険のシミュレーション
被保険者30歳男性 月額保険金15万円 60歳満期 確定保証期間5年
月額保険料4695円
ちなみに、平準定期保険で30歳男性が60歳満期で保険を設定すると3000万円の死亡保険金で、月額保険料は1万590円と試算できました。
死亡保険金額は比較が難しいですが、上記のシミュレーションで加入直後に被保険者が亡くなった場合、
保険金の支払い総額は5400万円となります。
【生前給付型保険】
死亡時に支払われるのが生命保険の基本ですが、生前給付型保険は特定の疾病や余命が残りわずかであると診断された際に
生存している被保険者に支払われる保険です。重度疾病タイプと末期疾病タイプの2つのタイプがあります。
重度疾病タイプは特定疾病保障保険とか、3大疾病保障保険といわれるもので、
被保険者がガン・心筋梗塞・脳卒中になった場合、死亡保険金と同額の給付金が生存している被保険者に給付されます。
またこの保険は、被保険者本人にガンの告知が行われていなかったり、意識不明や寝たきりなどによって
本人からの請求ができない場合を考慮して、被保険者の代理人としてあらかじめ指定された代理請求人が本人に代わって
給付金を請求することができます。
末期疾病タイプは疾病原因に関わらず、被保険者が余命わずかだと診断された際に生前給付が行われるもので、
リビングニーズ特約という呼称で認知されています。
被保険者が余命6ヶ月以内であると診断された場合、死亡保険金の全部または一部が被保険者に支払われます。
また、このリビングニーズ特約の特約保険料は無料です。
外貨建て利率変動型終身保険
利率変動型終身保険のメリットは先の項で触れましたが、今、外資の保険会社を中心に、
外貨建て利率変動型保険が人気を博してきています。円建て以上の利率で推移しているこの商品について研究してみましょう。
外貨建て保険には現在、終身保険、養老保険、個人年金保険の3種類が販売されており、
アリコ・ジャパン(終身保険と年金)、AIGスター生命(養老保険と年金)、AIGエジソン生命(年金)、
プルデンシャル生命(終身保険)などの外資系に加え、東京海上日動あんしん生命(年金)などの生命保険会社で扱われています。
外貨の種類は、ドルがメインですが、ユーロ、豪ドルのものも出はじめ、最低保障利率を見ながら、
さまざまな商品を選べるようになってきました。また、これまで外貨建て保険を契約する場合、
保険料の支払いは当然外貨で行われていましたが、最近では円入金特約を設定した商品も発売され、
より手軽に外貨建てのメリットを享受できる環境が整いはじめています。
また、外貨建て商品の機能はそれだけではありません。終身保険、養老保険、個人年金保険と言った貯蓄性の高い商品のみが
外貨建てになっていることでも分かる通り、国際状況を鑑みて、資金の分散と言う意味でも
外貨建て保険は有効に活用することができるのです。
そして、外貨建ての商品の最大のメリットはズバリ予定利率の高さです。国内の金利が低いレベルで推移している日本では、
利率変動型終身保険の円建て商品の最低保証利率は1.5%前後。
一方、ドル建ての利率変動型終身保険の最低保障利率を見ると、3.0%前後に設定されていることが分かります。
しかも昨今の利率の動きでは、円建ての場合最低保障利率か実際にはそれ以下で推移しており、
利率変動型のうまみを享受するに至っていません。
一方ドル建て商品に関しては現状の利率は4%前後で推移しており、最低保証利率をこえて積立金を増加させています。
また、このところの円高傾向は、外貨建て商品の購入をさらに容易にしており、ドル、ユーロ、豪ドルの全ての商品が、
買いやすくなっている状況です。それではここで10万ドルの利率変動型終身保険のシミュレーションを見てみましょう。
「ドル建て利率変動型終身保険シミュレーション」
30歳男性 60歳払込 死亡保険金10万ドル 月額保険料148ドル
最低保証利率が円建てよりも大きいので、最低の3%で計算しても解約返戻率は加入後25年で100%を超えます。
4%ならわずか17年で100%を超えてしまう計算です。円建ての利率ではなかなか実現できないのは確かでしょう。
そして死亡保険金は3%で推移した場合は10万ドルですが、4%の場合55歳で10万ドルを超え、75歳では14万2349ドルになります。
またこれが5%で推移した場合、同じく75歳では20万1354ドルと、最低保証利率の場合の実に倍の保険金にふくれあがっています。
こう聞くと良いことずくめの外貨建て商品ですが、忘れてはならないのが為替リスクです。
月額148ドルと言えば、95円で計算すると1万4060円です。現在の円高傾向によって、保険料はとても安く抑えられることになります。
今後為替の動向によっては、円安に振れ、月々の保険料の負担が大きくなることも考えられます。
かといって円高のままでは死亡保険金や解約返戻金を受け取る際には、せっかく利率が高くとも円に換算するとそれほど
うまみが実感できないということも起こるわけです。
一番理想的なのは円高状況で保険料を払い込み、円安状況で保険金もしくは解約返戻金を受け取るというスタイル。
もちろん外貨で支払われた保険金を円に替えるタイミングは自由ですので、円安傾向の時点を狙って円に直すことも可能です。
とはいえそう思う通りにならないのが為替相場です。対ドルや対ユーロならある程度の安定感がありますが、
それ以外の通貨だと10年後、20年後の展望は専門家でも予測のできない状況にあるのではないでしょうか。
ドル、ユーロ、豪ドルの中で現在最も予定利率が大きいのは豪ドルです。
しかしそれだけ豪ドルはドルやユーロと較べて為替リスクが大きいと考えられているのも事実でしょう。
【生保ひと言コラム】「定期保険の掛け捨ては本当に損?」
貯蓄性のある終身保険や養老保険に較べ、定期保険は満期が来ても保険金の給付は無く、解約返戻金もほとんどありませんので
「掛け捨て」という不名誉なニックネームを付けられています。
しかし本当に定期保険は損でしょうか?
終身保険や養老保険は、保障機能に加えて保険会社の運用により貯蓄性を高めたもの。
定期保険はそれに保障機能にだけ限定することで、保険料を安価に抑えることができます。
確かに保険期間を無事に過ごせたなら、手元にお金は残りませんが、もし不幸にも死亡したり、高度障害になってしまったら、
一番安価な保険料で高い保険金が得られるのは定期保険なのです。
もしもの時を考えて入る保険なら、やはり定期保険が最もシンプルな方法なのです。
現在は公的医療保険の適用ができないため高額な技術料が必要となるのですが、これをフォローしようというのが先進医療特約です。
例えば手術での摘出が難しいガンの治療に有効だとされる「重粒子線治療」という先進医療技術がありますが、
この治療を行うためには一度で約300万円の費用が必要だとされています。
先進医療特約はこの高額になりがちな先進医療の技術料に対応するためのものす。
告知義務違反は絶対ダメ!
いよいよ加入する保険が決まり、契約したい旨を募集人に伝えると、保険の内容に合わせて、契約に必要な意向確認書、申込書、
約款等の必要書類を準備して、あなたを訪問してくれるはずです。
また、募集人持参のPC端末から申し込みを行う保険会社もあります。契約者が被保険者と同一なら問題ありませんが、
別の場合は告知や診査もありますので、必ず2人揃って契約に臨みましょう。
もし契約者、被保険者が不在のまま契約を行うと、無面接募集となり、契約は無効となってしまいます。
保険契約に際して注意が必要なのは、やはり診査についてです。保険の内容や保険金額によって、
1告知、2健康診断書の提出、3専門面接士による面接、4医師による診査、5保険会社指定医師(社医)による診査の5種類があり、
いずれかの方法で診査が行われます。
保険商品や、保険金を設定する際にどの診査方法になるかをあらかじめよく聞いておきましょう。
今回加入する保険が単独なら告知ですむ保険であっても、既に加入している保険金額とのトータルが大きい場合、
健康診断書の提出や、医師による診査を求められる場合があります。
簡単とはいっても保険加入で最もトラブルになりやすいのは告知です。
告知はアンケート式の書類で質問に「はい」、「いいえ」で応答して行く形です。もし「はい」に該当する項目があった場合、
その内容を明確に備考に書くことが求められます。
「はいがあっても、これぐらいの内容なら通るか?」とか「ちょっと引っかかる項目があるが、
いいえにしてしまってかまわないか」など、募集人に質問する人も多いですが、
募集人は告知書の診査について勝手な判断をすることを禁じられています。
もちろん、事実と違う告知をすれば告知義務違反となり後々必ず問題になります。
もし逆に募集人が保険を売りたい一心で嘘の告知をすることをすすめたら、告知妨害となり、厳しい処分を受けることになります。
「はい」の項目があったからといって、必ずしも診査に通らないわけではありません。
むしろ正確に現状についての告知がなされている場合の方が診査は通りやすいといえます
もし告知義務違反をして保険契約を交わしたら、あなたはその保険で安心を得られるでしょうか?
「これぐらいなら」は一切なナシと考え、正確な告知を行ってください。
意向確認書(これもアンケート形式)、申込書、そして約款と合本されている契約のしおりの内容を確認し、
記名箇所に署名捺印していきます。このときに募集人から「重要事項の説明」があります。
これも法的に省略できない契約の行程となっていますので、しっかりと聞いてください。
もしこの時点で、何か疑問があれば率直に募集人に確認しておきましょう。保険料の納付で、月払いを選んだ場合は、
銀行振込、カード払い、現金等、保険会社の所定の方法で第一回保険料充当分を支払い、これで契約者の申込手続きは完了です。
募集人が申込書類一式を保険会社の担当部署に送り、申込書が処理され、告知が診査を通ると、
第一回の保険料充当分の着金日に遡って責任開始日となります。
もし、告知の内容によって謝絶となった場合は、第一回保険料充当分は契約者に返却され、保険契約は成立しません。
契約が成立した場合、申し込みから数日で保険証券が契約者の手元に届きます。
内容に間違いがないかを確認して、これでめでたく契約完了となります。
♢生保キーワード辞典【クーリング・オフ(契約撤回請求権)】
保険の場合もクーリング・オフは有効です。契約の申し込みの後に契約に対する理解不十分などのために
契約者が契約の取り消しを求めた場合、「契約申込み撤回等についての事項を記載した書面」を交付された日か
「申込み」をした日のいずれか遅い日を含めて8日以内であれば文書(郵送)で申込みを撤回できます。
この場合、既払込保険金は返却されます。
※ただし保険会社が指定した医師の診査を受けた後は契約申込みの撤回はできません。
平成22年4月1日保険法制定で何が変わる?
保険契約に関するルールは、これまで商法の中で定められていました。この商法の保険契約に関する規定は、
明治32年から100年近くに渡り、実質的な改正がなされないまま続いてきました。
今は広く普及している傷害疾病保険に関する規定が存在しないなど、既に現在の社会状況にあった適切なものとは言えませんでした。
そこで、今回、この商法の保険契約に関する規定を全面的に見直し、独立した法律にしたものが平成22年4月1日に施行される
新しい保険法です。
保険法の内容は、まず傷害疾病に関する規定が新たに設けられ、保険契約者、被保険者、保険金受取人の保護のための規定が
整備された点が大きな改正点です。これまで保険会社が約款の中で定めてきた保険金支払い時期に関する規定も新設されました。
特にここで注目したいのは、告知義務違反に関する規定です。
保険契約者等が故意または重大な過失により告知義務に違反した場合には、保険会社は、
保険契約を解除することができるのはこれまでと同じです。
しかし保険契約の締結時に保険会社がその事実を知っていたか、または過失によって知らなかったときは、
保険会社は保険契約を解除することはできません。また、募集人等の保険媒介者が保険契約者等の告知を妨害したり、
保険契約者等に対して告知義務違反を勧めたりしたときにも、保険会社は解除をすることはできません。
さらに、保険会社が解除の原因があることを知ってから1ヶ月間解除をしなかったとき、
または保険契約締結の時から5年を経過した時は、解除をすることはできません。
つまり告知義務違反に対する保険会社の解除権が厳しく規定され、保険契約者、被保険者、保険金受取人の保護が
より強くなったことが分かります。
そしてもう一つのポイントは被保険者の同意です。保険契約者が被保険者と異なる死亡保険契約は被保険者の同意が必要とされています。
また保険契約者は保険金受取人の変更が可能ですが、死亡保険の保険金受取人を変更する場合は被保険者の同意が必要となります。
この他にもいくつかのポイントとなる改定点があげられますが、保険の動きとしては4月1日以降の契約日となる保険契約には、
保険法に対応した約款が使用されること。
また、保険会社の商品ラインナップも、保険法によって変わる部分が出てきます。
例えば医療保険において、これまで告知が必要なかった家族特約部分(妻型)にも告知が必要となったり、
家族特約(子型)が廃止になったりという動きが各社で出ているようです。
♢生保知識総まとめ
①以外と知られていない公的年金と医療保険制度によって、無駄な保険金を積み上げていたずらに保険料を高くしないこと。
②保険の種類、保険商品の実際を研究することで、自分自身のシミュレーションを行うこと。
保険商品の研究から、保険の機能(さまざまな保障と貯蓄性等)を紹介。さらに注意ポイントとして、
保険契約時の流れを追ってみました。
そして追補では、保険と税金についての基礎知識、保険を巡るトラブルについてなどを紹介していければと考えています。
ご紹介した通り、今ではさまざまな機能を持っている保険商品ですが、その根底に流れるのは相互扶助の理念です。
万が一のときに、家族にあなたの思いを届けることができる保険に、あなた自身がさらに興味を持ち、
有効に利用していただけることを期待しています。




生命保険相談の保険MASTER HOME